感染症分類の覚え方|1類〜5類を語呂合わせと最新法改正で完全攻略
感染症法における感染症の分類は、看護師国家試験や医師国家試験はもちろん、医療・福祉の実務現場において絶対に落とせない最重要領域です。しかし、対象疾患の多さや複雑な措置の違い、さらには度重なる法改正によって「どの疾患が何類なのか混乱してしまう」という学習者の悲鳴が絶えません。
本稿では、2026年最新の感染症法規に基づき、1類から5類までの感染症を一発で脳内に定着させる最強の語呂合わせを体系化しました。就業制限や入院勧告の法的根拠、全数把握と定点把握の違い、さらには5類移行後の新型コロナウイルス(COVID-19)の扱いまで、試験対策と臨床実務の双方で即戦力となる知識を徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:1類(7種)・2類(7種+結核等)・3類(5種)は語呂合わせで完全暗記し、4類(動物・昆虫媒介)と5類(日常的感染症)は特徴でグループ化するのが最短ルート。
- 要点2:1類〜3類は「就業制限」、1類・2類は「入院勧告(措置)」が可能という行政権限のグラデーションを整理することが得点直結の鍵。
- 要点3:2026年現在の最新制度設計(全数把握疾患と定点把握疾患の区分、医師の直ちに届出義務)まで網羅し、国家試験から臨床現場まで迷わない知識基盤を構築する。
【全体像を掴む】感染症法1類〜5類の法的位置づけと措置の違い
感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)では、感染力や罹患した場合の重篤性に基づき、感染症を1類から5類、さらに「新型インフルエンザ等感染症」「指定感染症」「新感染症」に分類しています。
丸暗記を始める前に、まず「法的な強制力(行政処分権限)」の強弱関係を頭に入れておくことが極めて重要です。以下の比較表で、法的措置と届出義務の全体像を整理しましょう。
| 分類 | 危険度と代表的措置 | 医師の届出基準 | 把握方式・費用負担 |
|---|---|---|---|
| 1類感染症 | 極めて危険。原則入院勧告・措置、対物消毒、交通制限、就業制限 | 直ちに届出(全数) | 全数把握/医療費は原則全額公費負担 |
| 2類感染症 | 危険度高い。入院勧告・措置、就業制限(交通制限は不可) | 直ちに届出(全数) | 全数把握/医療費は原則公費負担 |
| 3類感染症 | 集団発生の恐れ。就業制限のみ可能(入院勧告は不可) | 直ちに届出(全数) | 全数把握/一般保険診療 |
| 4類感染症 | 動物・飲食物を介して感染。人への就業制限・入院勧告なし(対物・動物処分措置) | 直ちに届出(全数) | 全数把握/一般保険診療 |
| 5類感染症 | 発生動向の監視が主。法的強制措置はなし | 全数:7日以内(麻しん・風しん等の一部は直ちに)/定点:週1回・月1回 | 全数把握(一部)+定点把握/一般保険診療 |
試験対策上の最頻出ポイントは「就業制限と入院勧告の適用境界」です。入院勧告ができるのは1類・2類(および新型インフルエンザ等)に限定され、3類は「特定の職業(食品関係等)への就業制限」までしか行えません。この法的根拠の差をまず明確に頭へ焼き付けてください。

【一発記憶】1類〜3類感染症の最強語呂合わせ一覧
国家試験突破や現場での即時判断に直結する、絶対に忘れない王道の語呂合わせを解説します。ストーリー仕立てでイメージと疾患名を結びつけるのがコツです。
1類感染症(7疾患)の覚え方:「南の島のエロいペスト菌」
1類感染症は致死率が極めて高く、最も厳格な管理が求められる全7疾患です。
【最強語呂合わせ】
「南のエロいペストラッキョウ」(みなみの エロい ペスト らっきょう)
あるいは「エロいクリちゃん、南のペストでボツ」
各文字に対応する疾患の内訳は以下の通りです。
- 南(みなみ):南米出血熱
- エ:エボラ出血熱
- ロ:痘そう(天然痘=ろくそう/スモールポックス)
- ペスト:ペスト
- ラッ:ラッサ熱
- キョウ:狂犬病…※「狂犬病は4類」と勘違いしやすいため要注意!
- マ(追加):マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱
完全網羅版としては「エボラのペストにクリマと南米、ラッサで天然(痘そう)」というリズム暗記も定評があります。1類は7つしかありませんので、確実に全疾患を書き出せるようにしましょう。
2類感染症(7疾患+α)の覚え方:「ジジイの鳥、ポリオでサードジール」
2類感染症は呼吸器系を中心とした重篤な感染症です。結核や急性灰白髄炎(ポリオ)など、定期予防接種の対象疾患も含まれます。
【最強語呂合わせ】
「ジジイの鳥、ポリオでサーズ・マーズ、結核ジフテリア」
- ジ(ジ):重症急性呼吸器症候群(SARS)
- ジ(イ):中東呼吸器症候群(MERS)
- 鳥:鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9)(※病原性が高い特定株のみ)
- ポリオ:急性灰白髄炎(ポリオ)
- 結核:結核
- ジフテリア:ジフテリア
2類は「肺・呼吸器に関わるものが多い(結核、SARS、MERS、鳥インフル、ジフテリア)+小児麻痺のポリオ」という病態的共通項で覚えると想起が容易になります。
3類感染症(5疾患)の覚え方:「細菌性の消化器感染症=コレ、しゃがむパラパラ腸」
3類感染症は「消化器系・経口感染」「集団発生の恐れ」「就業制限の対象」という3大特徴を持つ5疾患のみです。
【最強語呂合わせ】
「コレ、しゃがむパラパラ腸(ちょう)」
- コレ:コレラ
- しゃ:細菌性赤痢(赤痢アメーバは5類なので注意)
- がむ:腸管出血性大腸菌感染症(O157など)
- パラ:パラチフス
- 腸:腸チフス
3類は飲食店勤務者や給食調理従事者などが罹患した場合に就業制限がかかる疾患群です。「すべて細菌性の腸の病気」と理解しておけば、ウイルス性のノロウイルス(5類)などとの混同を防げます。
【分類のツボ】4類・5類感染症を整理するロジックと注目疾患
4類と5類は疾患数が非常に多いため、すべてを語呂合わせで覚えるのは非効率です。「媒介形態」と「社会的な監視目的」というロジカルな切り分けで整理します。
4類感染症:動物・昆虫・土壌媒介型(人から人へは原則うつらない)
4類感染症の根底にある共通概念は、「人から人への直接感染は基本的に稀で、動物、昆虫(蚊・ダニ)、土壌・環境を介して感染する」という点です。
- 蚊媒介:デング熱、日本脳炎、ジカウイルス感染症、黄熱、マラリア、ウエストナイル熱
- ダニ媒介:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、ツツガムシ病、ライム病
- 動物・人獣共通:狂犬病を除く動物由来感染症(ブルセラ症、Q熱、炭疽、野兎病、エキノコックス症)
- 環境・水系:レジオネラ症、ボツリヌス症、破傷風、A型肝炎、E型肝炎
「動物や虫に刺されて罹る病気、および破傷風やレジオネラなどの環境感染はすべて4類」とインプットしてください。ただし、狂犬病だけは致死率ほぼ100%のため「1類」に指定されているという例外は、試験での超頻出トラップです。
5類感染症:日常的・蔓延防止のためのサーベイランス対象
5類感染症は、国が感染症の発生動向を調査(サーベイランス)し、国民や医療機関に必要な情報を提供して蔓延を防ぐ疾患群です。
把握方法によって2つに大別されます。
- 全数把握疾患(全数を届出):侵襲性髄膜炎菌感染症、風しん、麻しん(はしか)、梅毒、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)感染症、急性脳炎、劇症型溶連菌感染症(STSS)、破傷風を除く後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)、ウイルス性肝炎(A・E型を除くB型・C型など)
- 定点把握疾患(指定医療機関のみ報告):インフルエンザ(季節性)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、手足口病、感染性胃腸炎(ノロ・ロタ)、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱(プール熱)、水痘、百日咳など

【実態検証】看護師国試・臨床現場で見えた受験生とナースのリアル
SNSや看護系コミュニティ、国試対策フォーラムにおける現役受験生や新人看護師のリアルな声を集約すると、つまずきやすいポイントには明確な共通項が存在します。
「A型肝炎・E型肝炎が4類で、B型肝炎・C型肝炎が5類なのがどうしてもごっちゃになる…」
「狂犬病を4類とマークミスして1点落とした。動物由来だからって4類にしてしまう罠にハマった」
「コロナが2類相当から5類に移った後の法的な書類手続きの違いが現場で混乱した」
現場や試験対策で受験生が直面する最大の壁は、「例外規定」と「類似名称」です。 例えば、同じ肝炎ウイルスでも、経口感染(水・食物)する「A型・E型」は4類であり、血液・体液感染する「B型・C型」は5類全数把握です。また、同じ赤痢でも「細菌性赤痢」は3類ですが、「赤痢アメーバ症」は5類全数把握となります。こうした対比を明確に意識することが合格への分水嶺となります。
一般に知られていない盲点と法改正のポイント
感染症法は社会情勢や新たな病原体の出現に応じて随時改正されています。過去の古い知識のままアップデートされていない学習者が陥りがちな誤解を是正します。
盲点1:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の法的現在地
2023年5月に感染症法上の「新型インフルエンザ等感染症」から「5類感染症」へと正式移行しました。これにより、入院勧告や就業制限といった強制力のある行政処分は行われなくなり、季節性インフルエンザと同様の定点把握疾患として発生動向調査が実施されています。過去問を解く際は、当時の「2類相当」「指定感染症」という解説にとらわれないよう注意してください。
盲点2:医師の届出義務における「直ちに」と「7日以内」の厳密なルール
医師が感染症患者(一部は疑い患者・無症状病原体保有者を含む)を診断した際、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出る義務があります。
- 1類・2類・3類・4類感染症:診断後、「直ちに」届出が必要。
- 5類感染症(全数把握):原則として「7日以内」に届出。ただし、感染拡大スピードが極めて速い麻しん・風しんは「直ちに」届け出なければならない特例が存在します。
【プロの結論】効率的暗記を達成する人と挫折する人の判断基準
感染症分類の学習において、最短で合格ラインに到達する人と、何度やっても点数が安定しない人には学習アプローチに決定的な差があります。
- 高得点をキープできる人:1類(7種)・2類(主要疾患)・3類(5種)を語呂合わせで完全に「閉じた集合」として固め、残りを「4類(虫・動物)」「5類(ありふれた病気・性感染症)」という属性ロジックで仕分ける人。
- 挫折・失点しやすい人:4類や5類のマイナーな疾患名から手当たり次第に暗記しようとし、行政処分権限(入院勧告・就業制限)の法意を理解しないまま文字面だけを追ってしまう人。

【感染 症 分類 覚え 方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:1類〜5類以外にある「新型インフルエンザ等感染症」「指定感染症」「新感染症」とは何ですか?
A1:新興感染症等に柔軟に対応するための枠組みです。「新型インフルエンザ等感染症」は新たに人から人に感染する能力を得たインフルエンザや未知のコロナウイルス等が該当します。「指定感染症」は既知の疾患で1〜3類に準ずる政令指定を行うもの(1年限定、1年延長可)、「新感染症」は未知の病原体で重篤な症状を呈するものを指します。
Q2:医師だけでなく、看護師にも感染症の届出義務はありますか?
A2:感染症法第12条に基づく届出義務は「医師」に課せられています。看護師個人に法的な届出義務はありませんが、院内感染対策チーム(ICT)や病棟での初動対応、保健所との連携において分類の知識は必須となります。
Q3:検疫法における「検疫感染症」との違いは何ですか?
A3:感染症法が「国内での発生・蔓延防止」を目的とするのに対し、検疫法は「国外からの病原体の侵入防止」を目的とします。検疫感染症には1類感染症(全疾患)に加え、黄熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱、デング熱、マラリア、新型インフルエンザ等が含まれます。
まとめ:最新制度を味方につけて完全攻略を目指す
感染症法の分類は、膨大な暗記量に圧倒されがちですが、「1〜3類は語呂合わせで確実に仕留め、4〜5類は媒介ルートと社会的重要性で仕分ける」という二段構えの戦略をとることで、誰でも短期間で確実な得点源に変えることができます。
法改正による最新の変更点(COVID-19の5類移行や麻しん・風しんの直ち届出ルールなど)を正確に押さえ、国試対策はもちろん、日々の臨床や公衆衛生の現場で自信を持って判断できる確固たる知識体系を完成させてください。 (出典: 感染 症 分類 覚え 方(Yahoo!ニュース))